それでもオレはトムが好き。(その2)

2006年9月15日

2作目の出演作品『タップス』を観てみました。

『タップス』
原題:TAPS
公開年月:1981年
監督:ハロルド・ベッカー
製作:スタンリー・R・ジャッフェ、ハワード・B・ジャフィ
原作:デヴァリー・フリーマン
脚本:ダリル・ポニックサン、ロバート・マーク・ケイメン

出演:
ジョージ・C・スコット、ティモシー・ハットン、ショーン・ペン、
トム・クルーズ、ロニー・コックス、ジャンカルロ・エスポジート

150年近い長い歴史を持つバンカー・ヒル陸軍幼年学校。
来年度最上級生になるブライアン・モアランド(ティモシー・ハットン)は
校内では校長の次に高官である生徒指揮官に任命される。
後日行われた卒業式典で校長であるベイシュ将軍(ジョージ・C・スコット)のスピーチで
理事会の決定により1年後に廃校、マンション用地として売却されることを知らされる。
その後行われた卒業パーティーの最中、校門前で起こった町の青年達との争いの中で、
ベイシュ将軍の携帯していた銃が町の青年の命を奪ってしまう。
この事件直後、ベイシュ将軍は心臓発作により入院し、理事会の判断により学校は即時閉鎖されることになる。
理事会の決断に納得のいかない生徒達は武装して学校に立てこもる・・・

以下はあくまでオレの独断と偏見による感想です。
あしからずご了承ください。

この作品は今までに2、3回観ているのですが、観た後で重い気分になる作品です。
しかし、D中隊隊長アレックス・ドワイヤー大尉を演じる
ショーン・ペンの演技がとても印象的です。
前回の『エンドレス・ラブ』と同様に、
一時の感情で起こした行動がきっかけで悲しい結末を迎えます。
思春期の少年少女の暴走を食い止める術っていうのは、ないものなんですかね・・・

この作品、戦後生まれの日本人にはわからない部分が多々あります。
作品の舞台となるバンカー・ヒル陸軍幼年学校ですが、
通称「ウェストポイント」と呼ばれる陸軍士官学校(日本で例えると防衛大学?)への
進学を目的とした私立学校(?)という設定のようです。

作品の中で主要キャストは少佐や大尉などの階級で呼ばれています。
校長のベイシュ将軍は本当の階級かもしれませんが、
生徒達の階級は学校内だけで通用する階級であって
いっぱしの軍人気取りですが、この時点では軍人ではありません。
(実際は陸軍士官学校を卒業後、アメリカ陸軍に少尉として任官します。)

ただの中学生、高校生です。
中学生、高校生がライフルを握っているんです。

それをふまえたうえで改めて観てみると、彼らの行動には戦慄します。

作品のタイトルになっている「taps」とは、
米軍で消灯合図という意味で使われる言葉だそうです。
作品中では冒頭の戦没者名簿を読み上げるシーンで
「殉職」という意味合いで使われています。

さて、解説や感想が長くなりましたが、
今回トム・クルーズは血気盛んなB中隊隊長、
デイビッド・ショーン大尉役を熱演しています。
制服姿、格好いいです。
キャラクターの設定上、熱のこもった演技がベストマッチして
違和感を感じませんでした。(笑)

ハリー: 「彼は熱くなりすぎる」
モアランド: 「それが持ち味さ」

暴走ぎみのショーン大尉(トム・クルーズ)に対する
C中隊隊長ハリー大尉とモアランド少佐との会話。

トム・クルーズ自身に対しての言葉のようで噴き出してしまいました。(笑)

良くも悪くも色んな事を書いておりますが、

それでもオレはトムが好き。