友人との酒宴

2015年1月24日(土)は、19時から横浜で以前勤めていた会社の同僚と酒を飲みました。
お互いに以前勤めていた会社の枠から離れているので、「同僚」と言うよりは「友人」の間柄なのですが、同い年ながらもお互いの呼び方は、以前勤めていた会社の頃と変わらず、「風富さん」、「I氏」と呼び合い、語尾は敬語が多い不思議な関係です。
しかし、「I氏」とは2001年に「男二人旅」をした間柄。
9.11同時多発テロの際に二人でアメリカに旅行に行っていました。
テロ発生直後は、空港に飛行機が着陸できないので、当初の帰国予定日に帰れずに延泊しました。
私達二人がアメリカに旅行に行っていた事は当時勤めていた会社の上司も知っていて、会社では安否を心配していたようですが、私達はアメリカで遊びほうけておりました。

まぁ、それはさておき。

I氏とは2014年3月に酒を飲んで以来、8ヶ月ぶりの再会。
昨年酒を飲んだ時にお互いに「今年の目標」を決めたのですが、居酒屋を探している最中、歩きながら近況を話したところ、目標はお互い未達成という感じでした。

I氏:「風富さん、太り――」
私:「ごめんなさい!」

昨年、ダイエットを目標に掲げていた私は、I氏の言葉を遮ってすかさず謝りました。(苦笑)

居酒屋に入って酒を飲みながらお互いの近況を話した後、話題は私の書いている小説の事に切り替わりました。

I氏は、芥川龍之介や太宰治の作品を読みふけっていた時期もあり、小説に関しては独特の審美眼を持っていて、圧倒的に読書量の少ない私よりも小説に触れてきた人。
私はこれまでフェイスブックで執筆した小説の紹介をしていましたが、I氏は私が発信したフェイスブックでの小説紹介を通じて私の小説を読んでいてくれました。
I氏が注目して読んでくれていた作品は、「ボクとテツジの夏休み」との事でした。
(「ボクとテツジの夏休み」は、大人の事情を乗り越えて、現在、小説投稿サイト「小説家になろう」にて連載中です)

I氏は、ふとした思いつきから書き始めた「ハードボイルド主夫 竹田竜作」と、構想を練って書き始めた「ボクとテツジの夏休み」との違いを作品の文章から感じ取ったようで、「ボクとテツジの夏休み」の続きが読みたいと言っておりました。
私が「ボクとテツジの夏休み」に込めた思い入れを汲み取ってもらえたようで嬉しくなりました。
その反面、「ハードボイルド主夫 竹田竜作」については酷評を頂きましたけど。(苦笑)

I氏:「風富さん、芥川賞獲ってくださいよ~」
私:「まだデビューもしてないし、簡単に獲れるものじゃないから……」
I氏:「風富さんが芥川賞獲ったらその作品を映画化しましょう!」
私:「いやいや……」

以前勤めていた会社の大恩ある上司からは、「直木賞を獲れ!」と言われているし、I氏からは「芥川賞獲ってくださいよ~」と言われている、まだ新人賞に応募できるような作品も書けないアラフォーのワナビー野郎なのに……。(大困り)
ワナビー野郎にはとても高いハードルなんですが、「絶対に獲れないよ」と、完全に否定はしませんでした。
どこかに「根拠の無い自信」ってヤツがあるんですかね?
10年執筆活動を続けていれば、芥川賞や直木賞は獲れなくても、小説家になっているかもしれないという、
おぼろげな将来像が見えているというのか……。
今はまだ自分の書きたい作品を書く事に専念したいと思います。

I氏:「僕なんか『生きる屍』っすよ~」

酒を飲みながらI氏が自分を表現するために言った一言。

「屍(しかばね)」

この言葉が妙に引っかかって、帰宅後すぐには眠れませんでした。

ポンコツのワナビー野郎の私は、「生きる屍」にもなれなかったのですから。

私は、「お仕事マッシーン」の時期を経て、ポンコツのワナビー野郎になったのですから。

まぁ、「お仕事マッシーン」の時期の事は、親しい人には言えないほどに荒んでたね……。

終電で帰宅後、午前3時過ぎに「屍(しかばね)」ってタイトルで作品書けるかな? と思いつつ床に就きました。

I氏とは、次回「ボクとテツジの夏休み」が完結したら「反省会」と称して酒を飲む予定です。
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